北海道斜里町の英語教室

第三回 BE動詞と一般動詞

英語の文は「主語」+「動詞」ではじまるんだよ~ん、としつこく強調してきましたが、どうでしょう、「動詞」の部分は二種類にわかれるんだな~、なんてことに気づいていたかな?

ひとつは、「オレはチョコレートを食べる」のように、「誰が」→「どうした」となるやつ。

もうひとつは、「そのチョコレートはビターだ」のように、「誰が」→「だ」となるやつです。

あ、いちおう、「誰が」としていますが、主語は別に人とは限らないですね。でも、「誰が?」「そのチョコレートが」というノリはぜひ持っていてください。

というわけで、「動詞」は、「どうした系」と「だ系」の二種類があるんです。あ、この呼び方は、べつに決まったものじゃなくて、今、たまたま思いついただけなんだけどね…。

えーと、それぞれ、ちゃんとした名前があって、「どうした系」の動詞は「一般動詞」、「だ系」の動詞は「be動詞」と呼びます。「be動詞」という名前は、「~だべ」の「べ(be)」から来ています。…な~んてね。これはいつものお約束の……ありゃ…。

と、とにかく、英語の文は、大きくわけると、一般動詞を使う文とbe動詞を使う文の二種類だけ。これが大事です。

で、ちょっと考えてください、ひとつの文の中で、「主語」にたいする「どうしたの?」にあたる動詞って・・・ひとつだけだよね。そう、ひとつだけ。これをよく頭に入れておいてね。

だから、英語の文を作るときには、一般動詞を使う文なのか、be動詞を使う文なのかをちゃんとみきわめることが必要になってくるわけです。

いいですか、be動詞と一般動詞をごっちゃにしちゃいけませんよ。これは、左バッターと右バッターがが左右のバッターボックスに同時に入るようなもんです。

では、be動詞を使う文か、一般動詞を使う文かの見きわめ方について考えてみましょう。

第一問、「私は太郎を知っている」

はい、これはどっち?
「誰が?」
「太郎が」
「どうしたの?」
「知っている」
「何を?」
「太郎を」
だから、一般動詞の方ですね。

第二問、「私は太郎だ」

「誰が?」
「私が」
「どうしたの?」
「だ」
「なんなの?」
「太郎」
だから、be動詞の文です。

第三問、「私はハッピーだ」

はい、be動詞ですね。

第四問、「私は若い」

そろそろ一般動詞だと思ってるでしょう~。チッチッ、甘いぜ。そうはいかないよ~ん。これもbe動詞の文です。

二、三、四の文を比べてみてください。なんか同じ感じがしませんか?どれも、「主語」の「私」について、「私って太郎よ」(げ…)、「私ってハッピーよ」、「私って若いわよ」、ということを言ってるわけですね。つまり、英語の形としては、「私=太郎」(I am Taro.)、「私=ハッピー」(I am happy.)、「私=若い」(I am young.)、となるワケです。カッコの中の英語とよく見くらべてください。「イコール」の役割をするのがbe動詞なのだ!

これに対して、一番はどうだろう?「私=太郎」……で言いたい情報が伝わるんなら、be動詞の文です。でも、違うよね。「私・知ってる・太郎」(I know Taro.)という具合に、「知ってる」という単語が入らなければ言いたいことが伝わりません。この場合、「知ってる」が一般動詞なワケです。たとえば、第一回にやった文が、「ボク=お化け」だったら、「アンタはお化けか!」となっちゃうよね。…まあ、「ボクちゃん」が本当にお化けだったら、be動詞の文になるんだけどね。

というわけで、be動詞を使う文というのは、主語について、その人(もの)がなんなの?とか、どんなふうなの?というぐあいに、「なんだかんだ」いう文なんです。これがポイントです。

じゃ、もうひとつ。「私は太郎が好きだ」だったら、どうでしょう?

もうわかった?一般動詞を使う文ですね。これは、「好きだ」という一般動詞があることを意味しています。be動詞と一般動詞の違いを感じ取ってくださいね。

では、まとめに入りますよ。

英語の文は「主語」+「動詞」ではじまる。ひとつの文にはひとつの動詞。ただし、動詞には大きく分けて「be動詞」と「一般動詞」の二種類がある。動詞どうしが「同士うち」をしてはいけない。使えるのはどっちかひとつ。どちらを使う文かがすぐにわからなければ、ちょっと落ち着いて考えてみよう。

be動詞を使うか、一般動詞を使うかの判断は、初歩の段階では大きな壁のひとつです。英語をかなりやった人でも、実際に話したり書いたりすると、be動詞と一般動詞がごっちゃになってしまうことがよくあります。
でも、これは、日頃から気をつけているかどうかで、ずいぶん変わってきますよ。最初はスローモーションでいいんです。ちょっと考えながら、やっていきましょう。

さて、今回のbe動詞と一般動詞の話に限らず、動詞の使い方をマスターすることは、今後のいっちょまえへの道には欠かせないものとなります。英語は動詞の使い方がとても重要!「動詞を征服しよう!」という気持ちでがんばってくださいね。