北海道斜里町の英語教室

第二回 主語と動詞の次は?

前回は「主語」と「動詞」についてお話ししました。

「主語」はその文の主人公にあたるもの、そして、「動詞」は「どうしたの?」にあたるものでしたね。「誰が」→「どうした」、あるいは、「誰が」→「だ」の順番で英語の文ははじまります。ですから、英語を読んだり聞いたりしているときは、最初の方に来る「誰が」「どうした」をちゃんととらえること、話したり書いたりするときは、まず「誰が」「どうした」からはじめることをこころがける。これが大切です。

「私はとなりの客はよく柿食う客だと思う」

おっと、いきなりヘンな文が出てきましたが、気にしない、気にしない。これも修行だぜ(なんのこっちゃ)。

さあ、この文、英語ではどの順番ではじめますか?わかった?
「私は(I)」→「思う(think)」ですね。これさえわかればバッチリです。その後がどんなならべ方になるかは、今はぜんぜん気にしなくていいですよ。今はとにかく基本だからね~。

また、たとえ、英語がそこそこできるようになっていたとしても、上の文の内容を言おうとしたときに、「“となりの客”ってなんて言うんだっけ~」、なんてことを最初っから考えるようじゃいけません。そう、まず、「主語と動詞はなんだっけ」ってのが頭に浮かばなきゃ。これが「いっちょまえ」への道なのだ。英語は、出だしがちゃんと決まらなければ、文がバラバラになってワケがわからなくなっちゃいます。だからまず、主語と動詞でスタートする。そうすればなんとかなります。「つかみはOK」ってやつね。

実際に英語を話すときも、まず、”I think(私は思う)” とはっきり言ってしまえば、その後に間があっても、相手は「お、この人はこれから自分の考えを言おうとしているんだな。なにかな~」という態度で聞いてくれます。いきなり全部の文を言おうとして何も言わずジーッと考えこんでしまってはいけません。とりあえず、まずは主語と動詞を言ってみるってことですね。 これはどんなレベルになっても大事なことなんです。

さて、「誰が、どうした」まではわかりましたね。次に、その後にくるものを考えてみましょう。

いきなりポイントを言ってしまいますが、英語には「相手が聞きたいと思う情報から言う」といってもいい傾向があります。まず、中心になる内容をズバッと言ってしまうんですね。

もうわかると思うけど、英語の文って、「え?誰がどうしたってんでい?はっきり言っておくんな」(これじゃ時代劇だ…)に答えるような感じではじまるでしょ。「誰が」「どうした」だからね。日本語にも「ナニがナニしてナンとやら」というセリフがありますが、それと似たようなノリです(って、ちがうか…)。

で、「誰が」「どうした」という情報が与えられたら、さて、次に知りたいことは……と考えてみてください。

たとえば、「私は・見た」と言うと、次に知りたいことはなんでしょう?
「なにを見たの~?」ですよね。

「彼は・だ」と言うと、
「え?彼はなんなの?」ってことを知りたいですよね。

そうです、主語と動詞の次には、「なにを?」とか「なんなの?」にあたる言葉がくるのです。

前回の例で行くと、
「ボクは(I)・見たんだ(saw)」
「なにを?」
「お化けを(a ghost)」
だから、“I saw a ghost” になり、

「オレは(I)・食べる(eat)」
「なにを?」
「チョコレートを(chocolate)」
だから、“I eat chocolate”

「そのチョコレートは(the chocolate)・だ(is)」
「なんなの?」
「ビター(bitter)」
だから、“The chocolate is bitter” ということになるんです。

え?じゃ、今回の最初の方に出てきたヘンな文はどうなるかって?

それはね~、まず、「私は・思う」「なにを?」まではいいよね。じゃ、「なにを?」にあたるのはな~んだ?なにを思うのかな?……「となりの客はよく柿食う客だってことを」思うんですよね。だから長いけどこれ全部が「なにを?」にあたるひとかたまりになります。

でも、これじゃ、長くてひとことじゃ言えないですよね。

もったいぶるわけじゃないけど、これはひとまず後回し。心配はいりません。このまま勉強していけば必ずわかるようになります。今は、とりあえず、「なにを?」にたいするものが、「となりの客はよく柿食う客だってことを」になるんだなってことがわかっていればOKです。

さ、今日からは、「誰が」→「どうした」→「なにを?」、「なんなの?」の順番で英語をとらえられるようにトライしてみましょうね。はい、そこのキミ、あくびしてちゃだめだよ。